コラム

第9回 天気による空間放射線量率の変化

Q. 雨や雪が降ると、なぜ空間放射線量率が変化するの?


大気中を漂っている天然の放射性物質が、雨や雪と一緒に地表に降ってくるため、
空間放射線量率が上昇します。

 

島根県では、県内に設置したモニタリングポストで空間放射線量率を測定していますが、時々、普段より高い数値が観測されることがあります。この原因のひとつは天気。空間放射線量率は雨や雪によっても変化するのです。
 地球には遥か昔から天然の放射性物質が存在しています。そのうち地中にあるウラン、トリウムは放射線を出しながら別の物質に変化していきますが、その過程でラドンという気体の放射性物質に変化します。ラドンは気体のため地中から大気中へと拡散し、さらに別の放射性物質に変化しながら大気中を漂い、雨や雪に付着して地表に降ってきます。こうして、大気中に広がっていた自然の放射性物質が地上に集まるため空間放射線量率が上昇します。ただ、これらの放射性物質は時間が経つと別の物質に変わるため、上昇した空間放射線量率もすぐに普段の数値に戻ります。
 このように、空間放射線量率は天気でも変化しますので、原子力発電所を確実に監視するためには、空間放射線量率が変化した際に、その原因を見極める必要があります。このため、島根県はモニタリングポストに降雨や降雪を感知できる機器を設置して、島根原子力発電所に起因する変動があったのか判断できるようにしています。