島根原子力発電所2号機の
再稼働準備に係る国と県の対応
安全対策の枠組み
国(原子力規制委員会)は、原子炉等規制法に基づき、必要な審査や検査等を行います。島根県は、県、松江市及び中国電力㈱3者での安全協定に基づき、計画等に対する事前了解や、異常時の立入調査等の対応を行っています。
★1 国による使用前確認
高圧原子炉代替注水ポンプの検査
(中国電力㈱の行った使用前事業者検査が適切に実施されていることを国が確認)
★2 県・関係自治体による現場確認
竜巻飛来物から建屋の外気取入口を守る設備(上)
主蒸気管の耐震補強工事の現場(下)
県の対応
県はこれまで原子力規制委員会による審査状況を注視するとともに、安全対策工事に伴う機器据付や性能試験、起動前準備や原子炉起動など、運転再開までの主要なタイミングで他の関係自治体と合同で都度現場に立ち会い、機器操作や検査等の状況を確認しています。
その際、中国電力㈱に対して安全を最優先として、工程ありきではない手順で操作や検査等を進めるよう要請しています。また、工程に変更が生じた際には速やかに中国電力㈱から連絡を受けるほか、重要機器の故障などの異常があれば、安全協定に基づく立入調査等によって直ちに現場の状況を確認することとしています。(12月時点)
●2号機再稼働前における自治体合同現地確認の実績・予定(2024年1月以降)
●主な確認箇所
※このほか、中央制御室や建物廻り(取水槽等)の安全対策工事状況も確認
図の出典:中国電力㈱作成資料を島根県で加工
自治体合同の
安全対策工事状況確認
循環水系配管、送水車等の接続口視察の様子
重大事故対策(現場シーケンス訓練)に関する訓練状況の確認
貯水槽からホースを繫ぎ、原子炉等に注水する手順の成立性を確認する訓練の様子
燃料装荷作業状況の確認
燃料取扱機を使って燃料プールから原子炉内へ燃料を移動させる様子
原子力防災訓練
島根県では毎年原子力防災訓練を実施しています。
今年度の訓練では、令和6年1月に発生した能登半島地震を踏まえ、地震と原子力災害が同時に発生した場合を想定し、避難所での屋内退避や通行止め箇所の迂回・誘導、孤立した地区からの海路避難などを実施し、住民の方にも参加いただき訓練を行っています。
今回の訓練で得られた課題や訓練に参加いただいた方々からのご意見を参考に円滑な避難が行えるよう、引き続き、避難計画の実効性向上に取り組んでいきます。
海上保安庁による実動避難訓練
避難退域時検査訓練(放射性物質付着の有無を確認)の様子
住民避難訓練(警察による交通誘導)の様子
屋内退避訓練(一時集結所の防護対策)の様子
避難所運営訓練(テント設営)の様子
原子力災害医療訓練の様子